2026.02.25

クリルオイル由来EPA・DHAが「肌のバリア機能(保湿力)」で 機能性表示食品として届出受理(K78)

―関節・認知に続き、“肌”領域へ。インナービューティーの関心拡大を背景に―
 
 
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  • クリルオイル研究会(代表:矢澤 一良/早稲田大学)の法人会員であるアーケル・バイオマリン・ジャパン株式会社(以下、アーケル社)は、同社クリルオイル「Superba Boost®」に関して、クリルオイル由来EPA・DHAによる「肌の健康」領域の機能性表示食品の届出が受理されたと発表しました(届出番号:K78)。詳細は、下記アーケル社発表をご参照ください。
  • 近年は、日々のスキンケアといった“外側からのケア”が高度化する一方で、食生活・栄養という“内側”のアプローチも組み合わせ、コンディション全体を整えたいという関心が広がっています。乾燥や季節変動、睡眠やストレス、空調環境などの影響を受けやすい「肌」は、生活者の実感と結びつきやすいテーマであり、健康食品の文脈でも“伝わりやすい価値”として語られる機会が増えています。
  • 今回の届出は、オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)の可能性を「肌のバリア機能(保湿力)」という分かりやすい切り口で整理した点に特徴があります。これにより、クリルオイルの価値が「肌の健康」という文脈でも捉えられ、原料としての活用の広がりにつながる動きとして注目されます。
  • 【一次情報(外部サイト)】アーケル社発表(2025/10/06)
    「業界初! クリルオイル由来EPA・DHAが『肌の健康』で機能性表示食品に」

 

 
■ 本件のポイント(3点)

  • クリルオイル由来EPA・DHAについて、「肌が乾燥しがちな方の肌のバリア機能(保湿力)を高め、肌の潤いを守るのを助ける」旨の表示で届出が受理されました(K78)。
  • アーケル社の発表によれば、臨床試験でTEWL(経表皮水分蒸散量)の低下、肌の水分量・弾力性の改善などが確認されたとされています。
  • クリルオイル由来EPA・DHAは、これまでに研究会の法人会員各社の取り組みを通じて、関節(膝の違和感)、認知機能(記憶・注意力)といった領域でも届出が行われてきました。今回「肌」領域が加わったことで、生活者の関心が高い領域をより広くカバーする形で、素材としてのクリルオイルの活用可能性が一段と広がることにつながります。

 
 
■ アーケル社の届出概要(K78)

  • 届出食品名:肌のサポート クリルオイル
  • 届出番号:K78
  • 機能性関与成分:クリルオイル由来EPA・DHA
  • 機能性表示:「クリルオイル由来のEPA・DHAは、肌が乾燥しがちな方の肌のバリア機能(保湿力)を高め、肌の潤いを守るのを助けることが報告されています。」
  • 届出日:2025年7月18日

 
 
■ 届出の背景:インナービューティーと「内側からのスキンケア」への関心
インナービューティーは、単に“美容に良さそうなものを摂る”という発想にとどまらず、生活者の行動変化としても広がりを見せています。たとえば、季節や環境で揺らぎやすい時期に「肌の調子を整えたい」というニーズが高まること、外側のケアが成熟するほど「内側のベースづくり」への納得感が重要になることなど、価値の伝え方も変化しています。

健康食品の文脈では、体感や実感に寄り添うテーマであるほど、生活者の理解が早く、継続の理由づけにもつながりやすい傾向があります。今回の届出で示された「うるおいを“補う”だけでなく、“守る”のを助ける」という表現は、まさに生活実感に近い言葉で、内側からのアプローチを説明しやすい特徴を持っています。
 
 
■「肌バリア機能(保湿力)」の科学的エビデンス(要点)
アーケル社の発表では、クリルオイル摂取により、臨床試験で以下の変化が一貫して確認されたと説明されています。

  • TEWL(経表皮水分蒸散量)の減少
  • 肌の水分量・弾力性の改善

TEWLは、皮膚から水分がどれだけ失われているかを示す指標として用いられます。言い換えると、“水分が逃げにくい状態”に近づいているかどうかを捉える考え方であり、「バリア機能(保湿力)」という表示内容の理解にもつながりやすい指標です。

また、同社発表では、コラーゲン・ヒアルロン酸合成の促進、セラミドレベルの回復によるバリア機能の強化といった観点にも言及しています。
 
 
■ 関節・認知に続く「肌」──領域の広がりが示すもの
クリルオイル由来EPA・DHAは、機能性表示食品制度の枠組みの中で、複数の領域にわたって届出が積み重ねられてきました。当研究会の法人会員各社も、それぞれの強みを活かしながら、素材に関する知見とヘルスクレームの蓄積を進めてきた経緯があります。

関節(膝の違和感) 三生医薬株式会社による届出(H554)

「靴下をはいたり脱いだりする時の膝の違和感を軽減する機能があることが報告されています。」

認知機能(記憶・注意力) 白鳥製薬株式会社による届出(H429)

「健常な高齢男性の加齢によって低下する認知機能の一部である、記憶を維持する機能や注意力を維持する機能があることが報告されています。」

肌(バリア機能/保湿) アーケル・バイオマリン・ジャパン株式会社(K78)

「肌が乾燥しがちな方の肌のバリア機能(保湿力)を高め、肌の潤いを守るのを助けることが報告されています。」

今回、「肌のバリア機能(保湿力)」という“日常の実感”に近いテーマが加わったことで、同じ素材(クリルオイル由来EPA・DHA)が、ライフステージや生活シーンの違いに応じた複数の文脈で語られ、根拠の整理が進んできたことが、届出という公表情報の形でより明確になってきたと言えます。

当研究会としては、研究や届出の蓄積がこのように複数領域に広がっていくことは、クリルオイルへの理解を“点”ではなく“面”で捉える助けになり、原料としての注目度を高めるだけでなく、基礎から応用にわたる研究・開発の取り組みが一層活発化していくことに貢献するものと考えています。
 
 
■ 関係者コメント
クリルオイル研究会 会長 矢澤 一良 (早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構 規範科学総合研究所 ヘルスフード科学部門 部門長 / 農学博士)

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「このたび、クリルオイル由来EPA・DHAが『肌のバリア機能(保湿力)』という領域で機能性表示食品として届出受理されたことは、インナービューティーへの関心が高まる中で、オメガ3の価値を“肌”という切り口から整理し直す動きとして注目しています。
これまで『関節』や『認知』など複数領域での蓄積がある中、今回、消費者の生活実感に近いテーマが加わることで、クリルオイルへの理解や活用可能性が、より立体的に捉えられていくことが期待されます。
研究会としては、今後も科学的根拠に基づく情報整理と発信を通じて、クリルオイルの知見が社会的価値につながる形で有意義に活用される環境づくりに貢献してまいります。」

 
クリルオイル研究会 理事 松井 修二 (アーケル・バイオマリン・ジャパン株式会社 代表取締役)

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「オメガ3脂肪酸として業界初となる、クリルオイル由来EPA・DHAによる『肌のバリア機能(保湿力)』の届出が受理されたことは、クリルオイルの吸収性・機能性の高さへの理解を深め、原料としての価値にいっそう関心を寄せていただく上で重要な契機になると捉えています。
また、外側からのケアが高度化する一方で、内側から整える発想への関心が高まる中、“肌”という分かりやすい切り口で受理されたことは、クリルオイルの活用ポテンシャルを示すものとして大変意義深いと考えています。
Superba®クリルオイルは50報以上の研究報告と当社独自の精製技術に支えられた素材です。今後も、科学的エビデンスの積み上げを通じて、クリルオイルの価値がより広く理解されるとともに、活用の広がりを後押しすることで、日本の生活者が直面する様々な健康課題の解決に貢献してまいります。」

 
クリルオイル研究会 理事 又平 芳春 (三生医薬株式会社 常務取締役 研究開発本部長)

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「クリルオイルは、成分そのものの価値に加えて、“どのように届けるか”まで含めて検討の余地が大きい素材だと捉えています。油脂素材はソフトカプセルなどと親和性が高い一方で、酸化やにおい、飲みやすさ、そして他成分との組み合わせによって、体感や品質設計の考え方も変わってきます。
三生医薬としても、素材の強みが製品の価値として自然に消費者へ伝わるよう、製剤技術や剤形の工夫を含めた“製品としての完成度”の観点から、健康食品・サプリメントのOEMパートナーとして販売会社の皆さまと共創し、新たな価値の創造に取り組んでいきたいと考えています。」

 
 
■ 最新の研究知見を、社会に“伝わる形”へ
クリルオイル研究会は、研究者・企業が分野を越えて集い、クリルオイルに関する研究成果の収集・整理、情報交換を通じて、基礎から応用研究へとつながる議論を深めることを目的としています。

今回のように、当研究会の法人会員が機能性表示制度を活用し、科学的根拠に基づいて届出を行うことは、機能性素材としてのクリルオイルの認知を高めるだけでなく、適切な情報がそれを必要とする人に、誤解のない形で届くための“共通言語”を整えることにもつながります。

研究会としても、所属会員の取り組みをはじめ、国内外の研究動向にも継続的に目を配りながら、クリルオイルに関する様々な知見の共有と情報発信を進め、産学の取り組みが社会的価値へと還元されるよう、引き続き貢献してまいります。
 

■ お問い合わせ先
クリルオイル研究会
事務局 広報担当 藤作(ふじさく)
Email: kenichi.fujisaku@sunsho.co.jp
 
 
■ クリルオイルについて

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クリルオイル(オキアミ油)は、南極海に生息するナンキョクオキアミ由来の海洋性油脂であり、その健康機能が注目を集めています。
オメガ3系脂肪酸(EPA・DHA)をリン脂質型で豊富に含み、さらに天然の抗酸化成分アスタキサンチンを有することが特長です。
現在はサプリメント原料として世界的に普及しており、心血管・代謝・脳機能・筋肉・女性の健康など、多様な領域での有用性が研究されています。これまでの研究では、生体に対するさまざまな機能性が報告されている一方で、基礎・臨床・応用の各研究はまだ十分とはいえず、今後さらなる科学的検証と応用展開が期待されています。

 
 

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